「萩屋・本場所」物語
先代のお母さんが、戦後大阪の近鉄阿倍野駅地下街に大衆食堂「萩屋」を造ったのが始まりです。当時の店では、出汁が美味いと湯豆腐が大人気となり「萩屋」の名前は一躍有名になったそうです。
その後、先代が店を引き継ぎ、この湯豆腐の出汁の味をベースに、野菜やつみれを加え、よりボリュームがあり栄養豊富なちゃんこ鍋を考案し、本格的ちゃんこ鍋屋「萩屋・本場所」として現在の四天王寺近くに店を開きました。開業から25年間、噂を聞きつけた多くの関取が「萩屋・本場所」に足を運ぶようになり、先代はそんな関取達の面倒をよくみていたようです。特に第64代横綱曙には名付け親にもなり、交流を深めていました。そして、今でも大阪に来る関取の多くは「萩屋・本場所」の味を楽しみにしてくれています。芸能界でも多くの芸人さん・タレントさんに愛され、お弟子さんも沢山アルバイトしてくれていたそうです。私たちも家族で常連でした。
ところが、昨年2月にその先代が病に倒れ、店の運営に困っているという話を聞き、店の常連だった私は、居ても立ってもおられず、こんなに皆から愛され、自分もお世話になったこの「萩屋・本場所」をつぶす訳には行かないと思い、この店を引き継ごうと決意し先代にお願いしました。そして昨年の3月1日から「萩屋・本場所」の店主として頑張っています。
新店主 小林政仁 プロフィール
吉本の漫才師 ハイヒールのモモコの旦那でございます。昭和39年神戸生まれの京都育ち。そして今は大阪で3人の子どもの父親。昔から料理は好きで、時々家でも料理人として腕を振るっていましたが、現在は「萩屋・本場所」を引き継ぎ、お店で日々頑張っています。
応援団の声
本場所へは、吉本に入ってすぐ先輩に連れて行ってもらいました。たまに行く客でしたが、昨年の1月お父さん(先代)が「誰も継ぐもんもおらんから店を閉めるわ」と言わはったので(世間では紳助さんの寿司屋、たむけんの焼肉屋とタレントさんのお店が流行っていたので)「誰かタレントさんに聞くね」っと言って色んな人に声を掛けてみました。なかなか良い人が見つからなかったところに、なんと、うちの旦那が手を挙げました。
初めて聞いた時はめちゃめちゃびっくりしましたが、今は沢山の人が本場所を愛して、応援してくれているので、本当に有り難いです。最近旦那はずーと店なので、子ども達は私の手料理で少し可哀そうですが、できるだけ多くの人に本場所のおいしいちゃんこ鍋を食べてほしいと思ってます。
これからも是非本場所を可愛がってください。
ハイヒール モモコ